束の間の平和

束の間の平和

外壁塗装を決めるまでは、お金のこと、日程のこと、ご近所さんへの挨拶のこと、などで言い争いをしていた両親だが、実際に外壁塗装が始まると、目を疑いたくなるほど仲良くなった。
母親、「塗装業者さんが来るから、ガレージのシャッターを開けて来て」
父親、「シャッターなら開けてあるよ。ついでにガレージの掃除もしておいた」
母親、「業者さんにお出しするお茶菓子を買いに行くけど、一緒に行く?」
父親、「良いね、行こうか」
両親が2人だけで出掛けるのは何年ぶりだろう、雨が降らなければ良いが。

両親が買い物に出掛けて暫くすると、塗装業者さんが来た。
母親からは、私が出なくても業者さんは勝手に始めると聞いていたが、両親の仲が良いと、業者さんを出迎える気持ちになれた。
私、「お母さん達は、買い物に出掛けてますが、スグに帰って来ます」
初めて会う塗装業者さんだが、緊張せず話せた。

業者さんが車の荷台から塗装で使う道具などを降ろしていると、車で出掛けていた両親が帰って来た。
両親が揃って業者さんに笑顔で話していると、隣の家のオバさんは珍しいものを見る目で両親を見ていた。
私、「何を買って来たの?」
父親、「業者さんにお出しするお菓子。A子ちゃん(私のこと)の分もあるから」
私達親子は、業者さんが働くのを見ながら、そのお菓子を食べた。

父親、「なんか平和だな?」
母親、「そうね」
両親の会話が、ホームドラマのセリフのように思えた。

外壁塗装が終わり、足場が解体されると
父親、「終わりか?」
母親、「そうね」
これまた両親の会話が、ホームドラマのセリフのように思えたが、塗装業者さんが来なくなると、両親の関係は言い争いが絶えない元の状態に戻ったが、我が家ではこれが普通。

塗装 宮崎

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